ピルの基本情報:種類とその働き

2024.07.23
ピル

避妊ピルとは何か?

避妊ピルの概要

避妊ピルは、ホルモンを含む錠剤で、女性が妊娠を防ぐために使用します。ホルモンの働きで排卵を抑制し、子宮内膜を薄くし、子宮頸管粘液を変化させることで、妊娠を防ぎます。

避妊ピルの種類

組み合わせピル(コンビネーションピル)

エストロゲンとプロゲスチンの2種類のホルモンを含むピル。月経周期を規則的にし、重い月経や月経痛を軽減する効果もあります。

プロゲスチンピル(ミニピル)

プロゲスチンのみを含むピル。エストロゲンを避けたい人や、授乳中の女性に適しています。

21日ピルと28日ピル

21日間の服用後に7日間の休薬期間を設けるタイプと、28日間連続で服用するタイプ(うち7錠は偽薬)があります。

避妊ピルの働き

排卵の抑制

ピルは、ホルモンの調整により排卵を防ぎます。これにより、卵子が放出されないため、受精が起こりません。

子宮内膜の変化

子宮内膜を薄くすることで、受精卵が着床しにくくなります。これにより、妊娠の成立を防ぎます。

子宮頸管粘液の変化

ピルは、子宮頸管の粘液を濃くし、精子が子宮に入りにくくします。これにより、精子が卵子に到達するのを防ぎます。

避妊ピルの使用方法

毎日同じ時間に服用

効果を最大限に引き出すために、ピルは毎日同じ時間に服用することが重要です。特にミニピルは、時間に厳密である必要があります。

服用を忘れた場合の対処法

ピルの服用を忘れた場合、できるだけ早く服用し、次のピルは通常通りの時間に服用します。複数回忘れた場合は、追加の避妊方法を使用する必要があります。

避妊ピルのメリット

避妊効果の高さ

避妊ピルは、正しく使用すれば高い避妊効果を持ちます。失敗率は約0.1%とされています。

月経の調整

避妊ピルは月経周期を安定させ、月経痛や経血量の減少に寄与します。また、月経のタイミングを調整することも可能です。

他の健康効果

避妊ピルは、卵巣がんや子宮内膜がんのリスクを低減する効果もあります。また、ニキビの改善や多毛症の軽減にも役立ちます。

避妊ピルのデメリットと副作用

ホルモンの影響

ホルモンの変動により、頭痛、乳房の痛み、吐き気、体重増加などの副作用が生じることがあります。これらの副作用は、通常数か月以内に軽減します。

血栓のリスク

特にエストロゲンを含むピルは、血栓のリスクを増加させる可能性があります。喫煙者や35歳以上の女性は注意が必要です。

他の薬との相互作用

避妊ピルは、特定の薬物との相互作用により効果が減少することがあります。医師に他の薬の使用を報告することが重要です。

まとめ

避妊ピルは、妊娠を防ぐための効果的な方法であり、月経管理や他の健康効果も期待できます。しかし、副作用やリスクも伴うため、使用前に医師と相談し、適切な選択をすることが重要です。